月別: 2013年6月
綿ベストに付いたサビのしみ抜き事例。
釣りの時に着用する(?)ベストの胸ポケットのところに、サビのシミが付いていました。
ベストの素材が綿でしたので、しみ抜き作業はそれほど難しい事例ではなかったですが、家庭洗濯では落とす事が難しい部類のシミです。
「サビ」のシミで良くある事例は、Yシャツの袖口に付いているもの。
特徴として「そで口の内側、それも左袖」だとほぼ間違いなく『 腕時計の金属ベルトから付いたサビ 』のシミでしょう。
ご家庭でYシャツを洗濯して落ちないシミがあった場合、上記と同じ条件だったら「サビ」のシミを疑ってみてください。
それともう一つ、Tシャツなどの「肩部分に付いている筋状のシミ」。
家庭で洗濯をした後、ハリガネハンガーで干していると、ハンガーの「サビ」が洗濯物に付くことがありますので注意してください。
これはハリガネハンガー(金属製)が濡れた品物により錆びるから起こるので、ハンガーを【ポリエステル製】のものに替えれば済みます。
チョットした事ですが、せっかく綺麗に洗濯をした品物にシミを付けない為の工夫として、参考にしてください。
革ブーツに掛けた撥水剤のシミ抜き。
買ったばかりの革のブーツに撥水剤を掛けたら「白くシミになってしまった」と、ご依頼いただきました。
新しく、綺麗な状態だから汚れる前に撥水加工をしておこうと思っていたのに、逆にシミになってしまってはショックだったでしょうね。
ご自身でシミを落とそうと濡れたタオルで拭いてみたところ、綺麗になったと思いきや、乾くと元の白い状態に戻ってしまったそうです。
これは撥水剤のシミにありがちな現象で、「水」で拭き取ったと思っても撥水剤は「水」を弾きますから乾くと元に戻ってしまいます。
今回ご依頼頂いたお品物は、新品で綺麗な状態のブーツということでしたので、再撥水加工により修正いたしました。
今回の事例のような撥水加工による「白くシミになる」トラブルを避けるためには、撥水剤を一度に大量に掛けないようにすることが大事です。
『どうせなら良く水を弾くようにいっぱい掛けよう』と思ってしまいがちですが、
取扱い説明書にも書かれているように、【 品物から一定の距離を離して噴霧すること 】と【 一度に大量に吹き付けないで、何回にも分けて加工する 】ようにするのがポイントです。
稀に、寒い屋外でスプレーした後、暖かい室内に持ち込むとスプレーした跡が白くなる現象もあると聞きます。
そして撥水スプレーをする際には、十分換気に気をつけて作業をしてください。